COLUMN

講座の案内に何を書く?「受講後にできること」から考える

2026/10/24

講師とスモールGが、対象者・仕事の場面・受講後の行動を示すカードで講座案内を考える手描きアニメ調イラスト

「講座の内容は書いた。でも、誰に受けてほしいかが伝わらない。」

そんなとき、講師の経歴や目次を足す前に、案内の最初の一文を見直してみてください。

誰が、どんな場面で、何をできるようになる講座なのか。まずは代表的な場面を一つ。そこまで書くと、読む人が「これは自分向けだ」と判断する材料になります。

ここでは、これから企業研修やeラーニング教材を作りたい講師に向けて、講座の紹介文を整える手順をまとめます。

目次の前に、受講後の一場面を書く

「会議の進め方を学びます」だけでは、初めて進行役をする人向けなのか、難しい合意形成を扱う講座なのかが分かりません。

案内の冒頭を、次の三つに分けて考えてみます。

  • 対象:どんな担当・経験の人に向けているか

  • 場面:仕事のどの瞬間で困っているか

  • 行動:その場面で何をできるようにするか

例えば「初めて定例会議の進行を任された人が、会議の終わりに、決定事項・担当・期限を一枚に整理する練習をする講座」。ここまで書けば、受講者も研修担当者も、扱う範囲をつかみやすくなります。

講座全体の目標を一つに限定する必要はありません。最初の案内で、代表的な到達点を一つ見せる、ということです。

学習目標を行動と具体的な条件で表し、教材や評価と対応させる考え方は、Udemy学習科学・設計チームの解説でも示されています。

講座紹介の書き換え例:会議を終えるときの確認

以下は説明用に作った架空の講座です。実際の開催実績や受講者の声ではありません。

内容だけを並べた案内

会議の締めくくり方を学ぶ講座。会議終了時の確認とメモのまとめ方を分かりやすく解説します。

内容は分かります。ただ、自分が今困っていることとつながるまで、もう一歩あります。

対象と行動を加えた案内

初めて定例会議の進行を任された方へ。会議が終わったのに「誰が、いつまでにやるのか」が曖昧なままになっていませんか。この講座では、短い会議事例を使い、決定事項・担当・期限を一枚のメモに整理する練習をします。会議全体の運営や、対立する意見の調整は扱いません。

大きな成果を約束する必要はありません。「会議の生産性が必ず上がる」よりも、教材の中で何を練習するのかを具体的に伝えます。

自分の講座に置き換えるなら、次の形で一度書いてみてください。

[対象者]が、[困る場面]で、[具体的な行動]を練習する講座です。

案内に書いた行動を、教材の中で確かめる

紹介文だけを整えても、教材が知識の説明だけで終わっていたら、案内とのずれが残ります。

会議の例なら、講座の中に「まだ担当者が決まっていない発言」を入れてみる。受講者にメモを作ってもらい、決定済みのことと、追加確認が必要なことを分けてもらう。

最後は「この会議で確認し直す項目はどれか」という問いにする。紹介文、事例、練習、確認する内容を同じ場面につなげます。

FireRocketの講師募集ページでは、現場の迷いから章立てを考え、教材の配布、進み具合の記録、確認テストなどにつなげる仕組みを案内しています。講師画面で離脱や設問のつまずきを見て、改訂の材料にすることもできます。

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「何を教えるか」はあるけれど、案内と教材をどう組み立てればよいか分からない。そんな段階から、ぜひご相談ください。

公開前に、案内の五項目を確認する

講座の魅力と一緒に、受講を判断するための条件もそろえておきます。

  1. 対象者:初任者向けか、経験者向けかが分かる

  2. 到達点:受講後に目指す行動が、教材の内容と一致している

  3. 前提:必要な知識や準備する資料が書かれている

  4. 範囲:今回扱わない内容が、必要に応じて示されている

  5. 受講条件:所要時間の目安、練習の有無、費用などが実際の条件と合っている

所要時間は、動画の長さだけでなく練習時間も分けて書くと親切です。未確定なら、数字を仮で埋めたまま公開しないようにします。

最後に、想定する受講者に近い人へ案内を見せて「自分向けだと思う?」「終わったあと何をする講座に見える?」と聞いてみてください。意図と違う答えが返ってきたら、最初の一文に戻ります。

よくある質問

講師の実績や経歴は書かなくてよいのですか?

講座の内容を裏付ける、確認できる経験や専門性は載せてください。ただし経歴だけで終わらず、その経験から受講者が何を学べるかまでつなげます。

「理解できるようになる」ではいけませんか?

紹介文として使えますが、確認する方法も考えておきたいところです。「違いを説明する」「必要な項目を選ぶ」など、教材の中で確かめられる行動まで具体化すると、練習を作りやすくなります。

教材が完成していなくても相談できますか?

FireRocketの講師募集ページは、教材になるかを考えている段階での相談も案内しています。まずは対象者、現場でよく聞かれる相談、練習してほしい行動を一つずつ用意してみてください。

まず、講座案内の最初の一文を作ってみませんか

教えたいことが多いほど、紹介文も長くなります。

その前に、受講者が仕事で困る場面を一つ。そこで何をする練習なのかを一文に。

その一文を出発点に、企業研修として届ける形を一緒に考えます。

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