eラーニングの確認テスト、「常識で正解できる問題」を一問だけ直してみる
2026/10/13

「お客様から質問されたら、どうしますか」
A.無視する。
B.適当に答える。
C.内容を確認して答える。
例えば、研修の最後にこんな問題が出てきたらどうでしょう。教材を見ていなくても、正解を選べそうです。
全員が正解することは、もちろん悪いことではありません。ただ、その一問で確かめたかったのは、何だったのでしょうか。
eラーニングの確認テストを見直すなら、まず一問だけ、「仕事で迷いそうな場面」に変えてみてください。大事なのは難しくすることではなく、学んだ内容を使って答えを選べるかを確かめることです。
「確認する」が正解でも、何を確認するかは残っている
先ほどの問題でCを選べても、実際にお客様を前にすると、次のことで迷うかもしれません。
在庫を見ればよいのか。
前回の注文を調べればよいのか。
担当者がいなかったら、誰に聞けばよいのか。
教材で伝えたかったのが、こうした具体的な手順なら、「内容を確認する」という答えだけでは、確かめきれません。
確認テストをつくるときは、先に「この人に、仕事で何を選べるようになってほしいか」を一つ決めます。用語を覚えてほしい問題と、判断の手順を確かめたい問題では、聞き方が変わります。
一問を、仕事の場面に書き換えてみる
ここからは、納期の問い合わせに対応する架空の会社を例にします。
この会社では、研修で次のルールを伝えたとします。
「納期を確定して伝える前に、営業担当者が出荷予定を確認する。担当者が不在のときは、当日の代理担当者へ確認する」
この手順を学んでもらったあとに、次の問題を出します。
問題:担当者が不在のとき、誰に何を確認する?
お客様から「商品20個を、来週月曜日までに届けられますか」と聞かれました。在庫は20個ありますが、出荷予定はまだ確認できていません。営業担当者は不在です。
この会社の手順に沿って、納期の回答を確定する前に行うことは、どれでしょうか。
A.在庫担当者に、在庫数をもう一度確認する。
B.過去の受注記録で、前回の到着日を確認する。
C.当日の代理担当者に、出荷予定を確認する。
この例の正解はCです。
AもBも、仕事で行うことはありそうです。ただ、この場面でまだ足りないのは出荷予定の確認で、会社が決めた確認先は当日の代理担当者です。
「無視するか、丁寧に対応するか」を選ぶ問題から、「何がまだ分かっていないか」「決められた確認先は誰か」を考える問題に変わりました。
実際の教材では、会社のルールに合わせて場面も正解も直してください。現場の担当者に解いてもらい、「この条件なら、別の答えも正しい」と言われたら、問題文の条件を補います。
不正解の選択肢は、現場でありそうな迷いからつくる
受講者を引っかける必要はありません。
「在庫があるから、届けられると思った」
「前回と同じなら大丈夫だと思った」
こうした、現場で起きそうな思い込みを選択肢にします。実際の問い合わせや、教材を確認した担当者の意見があれば、その内容を使うと具体的になります。個人名や顧客情報は問題に持ち込まず、場面だけを一般化します。
選択肢の長さや書き方もそろえておきます。正解だけが長く丁寧に書かれていると、内容を理解する前に、見た目で選べてしまいます。
カナダのウォータールー大学も、選択式問題の作成ガイドで、正答は一つにし、不正解の選択肢ももっともらしい内容にすることを挙げています。詳しくは選択式問題の作成ガイド(英語)をご覧ください。
「正解はCです」のあとに、判断の理由を残す
答えを表示するときには、理由も一緒に置きたいところです。
先ほどの例なら、解説はこう書けます。
「在庫数だけでは、出荷予定は確定しません。この会社では、営業担当者が不在の場合、当日の代理担当者が出荷予定を確認します。今回は出荷予定が未確認なので、代理担当者へ確認してから納期を回答します」
間違えた人は、どの判断が足りなかったかを確かめられます。正解した人も、自分が選んだ理由と照らし合わせられます。
FireRocketでは、選択式の確認テストを作成し、設問ごとの解説を表示できます。動画やPDFなどの教材と確認テストを組み合わせて、一つのコースとして配信できます。今回のように、手順を伝える教材と、その手順を使う一問を用意するために使えます。FireRocketの教材・確認テスト機能を見る
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今日は、正答率ではなく一問の中身を見てみる
満点が続いているからといって、無理に難しくする必要はありません。大切な基本事項を、全員が確実に答えられるようにする問題も必要です。
そのうえで、今ある問題を一問だけ開いてみてください。
「この問題に正解した人は、仕事のどの場面で、何を選べるようになっていますか」
答えにくければ、仕事の場面を一つ足してみる。選択肢を、実際に迷いそうなものへ変えてみる。そして、判断の理由を解説に残す。
まずは、その一問からでよいと思います。
自社の手順と確認テストを組み合わせて運用したい方は、FireRocketをご覧ください。今ある教材と、直してみたい問題を用意すると、試す内容も具体的になります。
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